プレミックス工房 栗林食産株式会社

お米ミックス粉開発のこだわり


 お米の味・風味は、日本人が数ある食べ物の中でも特にこだわりの大きい食材 です。食料自給率100%を超える主食たる所以でしょう。
 お米を使った食品開発・メニュー開発は、今や色んな理由でブームになって 定着してきておりますが、昨今の事故米の事件にもあるように、地産地消・お いしさ・安全性、の全てを加味したものはその中でも一部かもしれません。 栗林食産としましては、これまでこだわってきた製法と国産米調達ルートの 透明性が一気に開花するように感じております。

 お米をより多くの加工食品に使うためには、お米を粉末化する必要があります。 ただし、お米の旨み成分や香りが、熱や酸化のダメージを受けないよう配慮し ながら粉末化することは非常に難しく、単純に粉砕機で砕いただけでは米本来 の香味を失ってしまうので、少なからず美味しいものになりません。

 安さ重視で開発された製品はどうしても美味しくない理由です。 『風味を大切に粉砕する』というのは、具体的には、お米を程よく湿らせて から粉砕することであり、この粉砕方式であれば、粉砕時の発熱を防ぐことが できます。そして、すぐに低温乾燥することも重要でした。

 当社の開発で明らかになったことは、日本の伝統菓子『和菓子』に使われる 米粉のうち、老舗の和菓子屋さんがこだわって使うグレードが特に良いことで す。『和菓子職人の風味に対するこだわり』と『お米の用途開発』の方向性は、 シンクロしているということでしょう。

 さらに、これまで小麦粉で広まっている食品を米粉に置き換えるには、小麦 粉特有のグルテンと同じような粘りをどのようにして出すか?これも難題でし たが、かつて、戦後のミルク不足時に栗林食産初代社長栗林昌治が開発した お米を使ったミルク代替品『乳児粉』がヒントになり解決できました。

 このように、お米の新開発のつもりが、実はこれまでの日本の伝統や歴史を 掘り返すことにより、達成できたという話です。

 最後になりますが、お米の用途開発により小麦粉が不要になるということで はありません。お米を使った、お好み焼き・ちぢみ・たこ焼き・クレープ・ 天ぷら粉・ホットケーキ・ドーナツ・パン・ピザなどの全てが、小麦粉で作 ったものと同質のものとして置き換えられるということではないのです。
では、米粉のメニュー開発の意義とは何かと言いますと、 お米の風味・特性を活かした上での、美味しく・楽しく・そして!!!
『これからの日本の食文化の始まり』ということではないでしょうか。
外国産米ではダメなのです。多くの石油エネルギーを使って日本に運びこまれる のでは、環境問題をクリアしていません。地産地消・スローフードの概念は、 今や社会問題や安全性の問題のみではなく、環境問題にさえも対応する 大きな流れとなってきていると感じています。

皆さんも、国産米粉のメニュー開発により、これからの日本の食文化の始まりに 携わっていきましょう!